春は進級や進学、就職や転勤など、環境が大きく変化して新しい生活がスタートする時期です。
新しい環境や生活は希望や期待もある反面、実は大きなストレスがかかります。
知らず知らずのうちに緊張を強いられ、心身に不調を来たすケースも少なくありません。
不安定になりがちな新生活シーズンを乗り切るために、気をつけたいことなどを一緒に見ていきましょう。

これまでの経験から新生活はストレスがかかりやすく、心身に不調が出やすいということは何となく感じていると思います。では、こうした不調はどうして起きるのでしょうか。

<外的な要因>
春は気候や環境の変化などにより緊張やストレスが生じることが多くなり、心身のバランスが乱れやすくなります。こうしたストレスによる脳の不調が原因でホルモンのバランスや自律神経が乱れやすくなります。
ホルモンや自律神経は体調や精神状態をコントロールしているので、これらが乱れると不調を引き起こしてしまいます。

<内的な要因>
「毎朝5時に起きて朝活を始めよう！」
「仕事終わりに勉強することにしよう！」
新生活のスタートを機に、目標を立てチャレンジしようとします。新しい生活や環境になれようと一生懸命になっているところに、「あれもこれもしよう！」とやることを増やしすぎて無理をしたり、思った通りに進まず『自分の頑張りが足りないからだ』『もっと頑張らなければいけない』と自分を追い詰めてしまい、結果的にストレスになってしまうことも。

心身の不調ですが、悪い変化のときばかりに起こるわけではなく、周りの人にとってはうらやましく見えるような良い環境変化であったとしても、本人にとって負担となってしまう場合にも発生するので注意が必要です。
人間は本来、変化に順応する力を持っています。ある程度の時間が経つと、自然と適応してくるものです。
それまでは上手にストレスを逃がし、心身を整えながら過ごしましょう。

以下に、ストレスを極力抑えて過ごすポイントをいくつかご紹介します。参考にしてみてください。

新生活は初めてのことばかりで、最初はなかなか思うようにいかないことも多いでしょう。
初めてのことを最初から完璧にできる人はいません。
「もうダメだ」と思い込まず「まだ新しい環境に慣れていないだけ」「きっと何とかなる」と思うようにすれば、打開策が見えてきたりもします。

なるべくネガティブなことは考えず、気持ちを落とさないようにコントロールしてみてください。

変化に順応するにはエネルギーが必要です。たとえ生活を一新することになっても、変えない部分を残しておくと、心の負担を減らせます。

あれもこれもとがんばりすぎず、徐々に新生活に慣れていくといいでしょう。何か新しいことに挑戦するのも、新生活が落ち着いてからにした方が無理なく進められます。

新生活は新しい生活リズムに慣れるまで時間がかかったり、睡眠時間が短くなったりしてしまうことも。不規則な生活や偏った食事は自律神経のバランスが乱れる原因になります。

今までと起床時間が変わった方は十分な睡眠時間を確保できるよう、就寝時間や生活リズムを見直してみましょう。早めに自分に合った快適なライフスタイルを見つけ、生活リズムを整えることが大切です。

緊張する場面が多い新生活は、リフレッシュする時間を意識的に作りましょう。

週末はしっかり休息をとる、友人と近況報告をしあう、好きなことに打ち込んで気分転換するなど、自分なりの息抜きの方法で心と体を休めることも大切です。

新年度が始まると、どうしても意気込みが先行して前のめり状態になってしまうこともあります。無理をしすぎることは決してプラスにはなりません。

無理なく新生活に慣れるための第一歩は、生活リズムを整えることから始まります。また、最初はうまくなじめなくても、「なんとかなるさ」と明るい気持ちを持つのも大切です。深呼吸をして、気分一新、気負わず新たな気持ちで春からの新生活を楽しみましょう。